冊子「 単羽織 の印付け」を発行しました。

2021年12月、冊子「単羽織の印付け」を発行しました。

前回2021年6月に発売した冊子「基本の印付け」シリーズ第三弾になります。
「基本の印付け」は単着物の印付けを布の置き方から順を追って細かく記載しました。

「単羽織の印付け」も同様に
単羽織の印付けを布の置き方から細かく記載します。

単羽織の印付け

なぜ単羽織の冊子を作ったのか

和裁の基本は浴衣です。
その次は、単着物や長襦袢。
そしてその次のステップとして、私は、単羽織をおすすめしています。

なぜなら、着物や長襦袢とは少し違った形の物を縫うことで、
それまでに縫ってきた着物との違いを驚くほどに実感できるからです。

私は羽織を縫っているととてもワクワクした気持ちになります。
このワクワクを皆さんとぜひ共有したいと思い、冊子を作りました。

羽織 の特徴

1.かき落とし

羽織の一番の特徴はなんといっても「かき落とし」ではないでしょうか。
前身頃の一部を切り落とし、マチと袖口布に充てます。
縫い代までも無駄にしない和裁の精神。布をどこまでも無駄にしない心がここでも感じられます。

2.前下がり

「前下がり」も、羽織ならではの特徴です。
羽織を着用したとき、後身頃と前身頃の高さが同じにするための工夫です。
着姿へのこだわりは今も昔も変わらないのだと感じることができます。

3.マチ

羽織には、マチが付いています。
なぜ付いているのか、理由はわかりませんが
室内と屋外のどちらも着用可能な羽織を着心地よくするための
工夫なのでは無いかと想像します。

4.袖丈

羽織の袖丈は、着物の袖丈よりも短く作ります。
その理由は、衣紋を抜いて着物を着ると、着た時のお袖が仕立てあがりよりも短くなるからです。
着用した時、羽織と着物とでは、肩山の位置が異なり、袖底の位置も異なるのです。

冊子の内容

  • 羽織寸法の割り出し方
  • 単羽織の印付け全体像
  • 印付けの手順
  • 付録:実寸大肩明きの型紙

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。