着物寸法【基本】抱巾を付けるとは?! 抱巾と前巾 の関係

抱巾と前巾 はどんな関係性になっているのか?
抱巾よりも前巾が狭くても良いのか?
抱巾を付ける とは、どういう意味なのか?!

抱巾と前巾 の基本の関係について解説します。

着物

抱巾と前巾 の位置

抱巾と前巾は、着物の前身頃の巾を指す。

抱巾は、胸あたりの巾
前巾は、着物の裾で測る巾(下図参考)

着物の名称
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抱巾と前巾 の関係

抱巾と前巾の関係は、抱巾=前巾、もしくは、抱巾<前巾、となる。
抱巾>前巾となることは、基本的には無い。

抱巾=前巾の場合
どちらかというと、前巾の寸法に抱巾を合わせると言うニュアンスを含んでいると私は理解している。

抱巾<前巾の場合
どちらかというと、体型が細身の方にオススメされる場合が多い。
細身体系の場合、衿合わせに布が必要無いためという理解をしている。
この場合の標準は、「前巾−3分=抱巾」だが、
個人的には、−5分だろうと、−7分だろうと、仕立て可能だと断言する。

抱巾を付ける とは

「抱巾を付ける」とは、「前巾よりも抱巾の寸法を狭くする」と言う意味を表してる。

仕立て屋はこんなやり取りをしてる。
「抱巾を付けますか?付けませんか?」

つまり、
抱巾を付ける=抱巾<前巾、となり、
抱巾を付けない=抱巾=前巾、となる。

抱巾の基本は、抱巾を、付ける・付けない、の2択になるのである。

下の写真は、抱巾を付けた仕立て。

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。