現代の着物の 標準寸法 はいつからこの寸法になったんだろうか?

昭和45年の和裁本を読んでみると、身丈も袖付けも今より少しだけ小さい。
明治13年の和裁本を読んでみると身丈は短いけど、袖付けと袖丈は長い。

標準寸法 とは何なのか、考えてみました。

標準寸法 とは

標準寸法とは、その時代の着物を誂えている人の傾向 と私は定義している。

時代とともに日本人の平均身長や体型が変化し、それに対応するために着物の寸法が変化。
その変化が定着すれば「標準寸法」となる。

標準寸法 は大切である

現在の 標準寸法 は、着物を仕立てる時の指標になる。
よくわからない寸法があれば とりあえず 標準寸法 で作ってみる。
着心地が悪ければ寸法を変える、という一つの基準となる。

過去の 標準寸法 は、未来の標準寸法を見つけるための指標になる。
どんな寸法でどんな着方をしていたのかを学ぶことで、固定概念が崩れ、寸法は変えても良いという柔軟な頭を持つことが出来る。
寸法の変化は着姿の変化となり、着姿の変化は生き方の変化となる。
未来に私はどんな着姿でどんな生き方をしたいのか見つけるためにも大切な統計である。

その時代の着方が分かる

現代の標準寸法は、日常着でもなく、お出かけに特化した寸法でもない。
なるべく少ない長襦袢で多くの着物を着られるようになど、合理的に考えられている。

例えば、明治13年の本を見ると、袖付けが現代よりも1寸(4㎝)長い。
袖付けが長いということは、帯位置が低いということ。
帯位置が低いということは、上半身がゆったりとしていると想像できる。

明治13年 標準寸法

標準寸法 は残すべきである。

標準寸法 は、今現在目の前にいるお客様へのアドバイスにとても役立つが、それだけのためではなく
未来のためにも必ず残しておくべきである。

あらゆる物のデータは蓄積され、その時代の統計が残されている。
着物の寸法も例外なく蓄積するべきであり、統計を残すべきだと思っている。

着物の寸法を蓄積し、研究するのは仕立て屋の仕事の一つでもあると思う。

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。