腰から下の 背中心 についての話である。

自分の着物寸法で着物を仕立てたとしても
着物の 背中心 が身体の中心からズレることは多いにあり得る話である。

なぜズレるのか?
このズレは問題にするべきなのか?
背中心は身体の中心にあるべきなのか?

1回目の今回は
「なぜ背中心はズレるのか?」を考えてみた。

背中心

背中心 とは

背中心とは、着物の背縫いの部分を指す。

着用時、上半身は必ず背中の中心にあるが
腰から下は、中心だったり、ズレていたりと色々である。

イラストで見る背中心の位置はこちら
着物の名称イラスト©︎KOTARO

背中心 はなぜズレるのか?

着物の身巾に関係する。
後巾の寸法を割り出す時、ヒップのサイズを4等分し、プラスαする。
この「プラスα」がズレを起こしている。

プラスαする理由

ヒップの運動量を見越している。
ヒップは立った状態と座った状態では大きさが違う。
動きと共に大きくなった時も布に無理がかからないよう「プラスα」する。

プラスαしないという選択

ヒップサイズ÷4=後巾 という寸法の着物を仕立てたことがある。
ヒップ93cmで、後巾7寸という着物だ。

問題なく着られるが、仕立てにいくつか工夫が必要だった。
・前巾をいつもより大きくする必要があった
・肩巾と後巾との差が大きすぎるため仕立てに工夫が必要だった
・前巾を大きくしたため、抱巾も大きくなった
・衽巾も前巾とのバランスを考える必要があった
など

プラスαしなかった着物はこちら
※後巾と前巾が同寸という点に注目
繰越0の万筋(単)まとめ

まとめ

ヒップサイズ÷4 に、プラスαするべきかどうか。
私は、プラスαした方が良いと考えている。
なぜなら着物全体の寸法としてバランスが良い。バランスの良い寸法は、バランスの良い仕立てへ繋がる。バランスの良い仕立てをした着物は、着心地の良い着物となる。何を優先するのか、大切にしたいものは何かが「プラスα」というたった数cmの中に潜んでいるように思える。

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。