羽織 は、着物のように衣紋を抜いて着るものなのか?!
衣紋を抜かないという選択肢はあるのか?!
今回は、羽織の着方とシルエットについて考えてみました。

羽織 の衣紋を抜くとは
羽織の衣紋を抜くとは、着物と同じように、羽織の衿を背中側にズラして着用すること。
この着方をするのが良いのか、衣紋を抜かずに着用するのが良いのか、
羽織の衣紋と抜くと、どのような着姿になるのかをここでは考える。
羽織 の衣紋を抜いた着姿
羽織の肩山が背中側にあり、衣紋を抜いた状態になっている。(下の写真)
注目する点は、羽織の後身頃の裾。
羽織の裾が足にあたりシワになっているのが分かる。

羽織 の衣紋を抜かない着姿
羽織の肩山は、比較的身体の肩山と同じ位置にあり、衣紋はあまり抜いていない状態になっている。(下の写真)
前項同様、後身頃の裾に注目すると、羽織の裾は身体から適度に離れ、シワがなく、ゆったりとした雰囲気になっているのが分かる。

目指す着姿について
私が目指す着姿は、羽織の裾が着物から適度に離れ、重力の方向に真っ直ぐ落ちた裾を目指している。
この点から言うと、前項の「衣紋を抜かない着姿」が理想的である。






まとめ
羽織の裾は、裾すぼまりにスッキリでしたシルエットを目指している。
羽織の衣紋を抜くと裾が身体に近づき一見スッキリしたように見えるが、衣紋を抜きすぎるとシワがより、窮屈な着心地になる。
羽織は衣紋を抜かずに着用する事で、裾が身体から適度に離れ、余裕のある着姿を作ることができると結論する。
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