着物の「衣紋を抜く」とは、衿を背中側へ移動させることですが
着付けと仕立ての両方で衣紋を抜くことを基本と考えています。

その仕立ての部分を担っているのが「 繰越 」です。

今回は、
繰越7分の長襦袢を使い「 繰越 」について解説したいと思います。

繰越 寸法の基準

繰越

上の写真は、適度に衣紋を抜いて、着物用ボディーに着せました。

ボディーの肩山に、黒色のテープを貼りました。
薄っすらと透けて見えると思います。

長じゅばんの肩山は、布の折り目が見えます。

下の画像で、それぞれのラインを描きました。

繰越

黄色い線:ボディーの肩山
青色の線:長襦袢の肩山
赤色の線:衿の中心の延長線

私は、繰越寸法の基本を次のように定義しています。

「身体の肩山と、衿付けの延長との中間に、
長じゅばんの肩山が来ること。」

つまり、
黄色の線と、赤色の線の中間に、青色の線があること
を、基準にしています。

繰越 寸法の変え方

上の写真の場合、
長襦袢の肩山が、やや身体の肩山よりにあるので、
青色の線を、黄色と赤色の中間にしようとするなら
「もう少し繰越寸法を減らしても良い」という見解です。

繰越寸法とは
長じゅばんの肩山が、どの位置に来るのが好きなのか?
を考えることと同じです。

繰越

「まぁこのくらいならいいだろう」とこのままでも良し。
「もっと肩山を後ろへ持って行きたいから繰越を減らす」も良し。
「衣紋は繰越のみで抜きたいから繰越を増やす」も良し。

好みの衿の形が、どの繰越だと実現するのか。
ぜひ探ってみてください。

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この記事を書いた人

KOTARO

現役和裁技能士が「仕立てと着姿」をテーマに、どんな寸法で、どんな仕立てをすると、どんな着姿になるのか、自分自身の身体で検証しています。